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脱・寮母宣言!

カバー

定価 本体価格¥1,400+税
ページ数 184
サイズ B6
著者 横尾惠美子
発売 インデックス出版
ISBNコード 4-901092-31-6
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はじめにより(抜粋)

ところで、「家庭的な暮らし」を模索しながら、何故「寮母」なのでしょうか。
「寮母」という呼び方は、会社や学校などの「寮」で生活している人のお世話をしてくれる人たちを、語源としているのではないのかと思います。私は「寮母職は、寮で賄いをする人の仕事とは異なる」と思っているのでこの言葉は好きではありません。

私たちの仕事に掃除や洗濯や食事・入浴・排泄の三大介護しか求めていなかった歴史が、そのような名前を「良し」とさせたのではないでしょうか。

この職についた当初、私たちの仕事は居室や廊下・トイレ・食堂などの掃除がつきものでした。今のように掃除の業者が行っているということはあまりありませんでした。たまたま私がミシンの使い方をしらないということで主任寮母からは、「寮母失格」だとひどく叱られたことがありました。

「この仕事はね、掃除・選択・縫い物が出来ないとだめなのよ。頭で考えるではなくてね、身体で覚えるものなのよ。年寄りと話す暇があったら他にすることがあるでしょう」と、いつも叱られていたような気がします。

介護保険法では「寮母」は「介護職」という言い方をしています。でも「介護」という言葉も現状の意味だと好きではありません。「介護」が直接介護(身体介護)に重点をおいて、「生活支援」を軽視しているように思えるのです。

私はあいまいに「ケアワーカー」などといって逃げていますが、介護職はソーシャルワークもすべきなので、これも適切ではないと思っています。「介護」の定義が厳密になされていないのと同じく、「介護職」の呼び名も適切なものが見つかりません。「介護」を「介護福祉」と言いかえるべきだという流れもあります。

たとえば、「生活支援職」というのは、どうでしょうか。これからは、私たち「介護職」の立場から自分たちの言葉を作っていくべきなのかもしれません。

私自身のこれまでの取り組みをふくめて、介護職は変わらなければならないと思います。そのためには、先輩たちの築いてきたものの何が良くて、何が良くなかったか、そのことをしっかりと検証していくことが必要です。

そんな思いを、本書にこめています。

目次

  1. はじめに
    寮母の仕事
    寮母の献身で支えられてきた施設
    介護職は忙しいのに、入居者は寂しい
    ナースコール
  2. 寮母日誌
    生きがいと仕事
    魂の触れ合い
    別れの儀式
    つらい日、安心できる日
    甘くない飴
    体験してみよう
    異性介助
    大切にしたい、この一瞬
    寮母の喜び
    在宅の当たり前が、施設の行事
    餅つき
    おいしい食事
    年越し
    殴られる
    「介護者の都合が優先する」暮らし
    セクハラ
    腕の見せどころ
    不在者投票
    おいしい餃子
    カギのかかる部屋
    一泊旅行
    はじめての看取り
    カラオケ
    死んでもいいから、したいこと
    何もすることがない
    さすが、国本さん
    「ガンバッテ」と言わないで
    怖がらないで
    施設での看取り
  3. ソーシャルワーカー日誌
    施設は、姥捨て山ではありません
    入りたいのに入れない
    一緒に苦しみましょう
    地域で暮らせたらいいのに
    自分流の生活を楽しみたい
    おかしいよ
    いっそ死んでくれたらよかったのに
    お礼
    地域に生きる
  4. 実習生研修生日誌
    おかしな介護
    慣れれば平気?
    介護福祉士養成校
    いい関係を作ろうね
  5. 寮母の専門性とは
    豊かな感受性
    「生活を支える」介護であるために