新・介護の法律入門
はじめにより
この本はタイトルの通り、法律学の入門書である。法律というと、どうしても「厄介なもの」という印象がある。しかし、この本は私たちの生活にひきつけ、介護職という対人援助職から見た臨床を具体的に描いている。介護職はそれを利用して何ができるのか、法律問題の基本について身につける必要がある。例を挙げながら、それらを通じた介護職の法的な「頑張り方」を考えよう。法律を知り、法律を武器にする。
目次
はじめに
- Part 1. 介護職による法的解決―実際にあった話
- 第1章 相談されやすい介護職
- ①「ヘルパーさん、軟膏を塗っておくれよ」
- ②「あの施設で死んだのよ」
- ③「ジジイなんだから金を出せ」
- ④「あなたに財産をあげたい」
- ⑤「遺言の代筆をしてほしい」
- 第2章 目撃しやすい介護職
- ①「家族から虐待を」
- ②「友人から借金の相談を受けている」
- ③「マンション付近が路上駐車で訪問にいけない」
- ④「買い物し放題なんだって」
- 第3章 立ち入りがたい介護職
- ①「ペットを預かってほしい」
- ②「福祉移民と言うけれど」
- ③「夫を非難してほしい」
- ④「葬儀の準備」
- Part 2. 介護とローヤリング
- 第1章 介護技法としての法的対応
- 法科大学院(ロースクール)
- 第2章 介護実務としての法的対応
- 訴え① 刑事事件となるケース
- 訴え② 民事事件として損害賠償を請求するケース
- 訴え③ 管轄行政に申し立てたり、その取り締まりに救いを求めたりするケース
- 訴え④ 広い意味での社会的訴え
- 第3章 介護現場でのローヤリング
- Part 3.
- リーガルアプローチの可能性 ―展望と挑戦
- 巻末資料
- 付録 法諺の世界
- 主要参考文献
- おわりに