物理のための微分・積分

本体価格(税抜) \1,800
ページ数 212
サイズ A5
著者 河村 哲也(お茶の水女子大学院教授)
付録  
発売 山海堂
ISBNコード 978-4-381-02359-9

日本図書館協会選定図書に選ばれました。

はじめにより

大学の理工系の各学部では数学は必須になっています.それは数学が物理学や工学の理論を厳密に記述する上でなくてはならないものだからです.また,歴史的に見ても,数学は独白に発展してきた部分もありますが,物理学や工学からの要請で発展した分野もあります.たとえば,フーリエ級数は,もともとフーリエが熱伝導の研究を行っているときに考え出したものですが,それをさらにいろいろな数学者が発展させたものです.このようなことから数学と物理学は別々に学ぶよりもいっしょに勉強したほうが,わかりやすく興味も増すのではないかと考えたことが本シリーズを企画する動機になりました.数学(特に解析学) と古典物理学のつながりを考えたとき,比較的関連深い分野として次のような対応関係があります.

  • 常微分方程式―力学
  • 複素関数論―流体力学
  • フーリエ解析―波動
  • ベクトル解析―電磁気学

もちろん,数学は前述のように物理学や工学を記述することばであり,すべての分野と関連するため,このような対応をつけることは多少強引かも知れません.しかし,ひとつの典型例にはなっていると思われます.本書は物理学や工学と密接に関連する解析学の初歩を学ぶ上で,共通の基礎になる大学初年級の微分積分学をわかりやすく解説した本です.したがって,本書は本シリーズの導入のための微分積分学の入門書であるとともに,それとは独立した微分積分学の初歩的な教科書・参考書としての役割も果たすことを目指しています.

目次

  1. 種々の関数
    1. 関数
    2. 簡単な関数
    3. 指数関数
    4. 対数関数
    5. 双曲線関数
    6. 三角関数
    7. 逆三角関数
    8. オイラーの公式
  2. 1変数の関数の微分法
    1. 極限
    2. 関数の連続性
    3. 微分係数と導関数
    4. 微分の公式
    5. 高階導関数
    6. 平均値の定理
  3. 微分法の応用
    1. 接線の方程式
    2. 曲線の概形
    3. テイラーの定理
    4. 関数の展開
  4. 不定積分と1階微分方程式
    1. 不定積分
    2. 不定積分の性質
    3. 典型的な関数の不定積分
      1. 有理関数の積分
      2. 無理関数の積分
    4. 簡単な1階微分方程式
  5. 定積分とその応用
    1. 面積と定積分
    2. 定積分の性質
    3. 不定積分と定積分の関係
    4. 広義積分
    5. 定積分の応用
  6. 多変数の微分法
    1. 多変数の関数
    2. 偏導関数
    3. 高次の偏導関数
    4. 合成関数の微分法
    5. 多変数のテイラー展開
    6. 全微分
    7. 偏微分法の応用
    8. 陰関数定理
    9. ラグランジュの未定乗数法
  7. 多変数の積分法
    1. 2重積分
    2. 2重積分の性質
    3. 2重積分の計算法
    4. 3重積分
    5. 極座標における多重積分
  8. ベキ級数
  9. 問題の略解