環境と科学 シミュレーションの話し

カバー
定価 ¥1,650(税込)
ページ数136
サイズB6
著者河村 哲也(お茶の水女子大学教授)
発売山海堂
ISBN4-381-01677-7
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前書きより

科学者たちは、実験および理論を用いて多くの自然現象を解き明かしてきましたが、20世紀中頃になってコンピュータが発明されるに及んで第3の研究方法を手に入れました。すなわち、数値シミュレーションによる方法です。この方法は、現象をモデル化して解析するという点では理論的な方法と似ていますが、数値を何度も変えてどのような結果になるかを調べるという点では実験に似ています。理論的な方法でしばしばネックになっていた数学的な難しさを大幅に軽減できるとともに、数値モデルを取り扱っているため、実験自体が困難な状況にも対処できます。数値シミュレーションは現在、自然科学にとって欠くことのできない方法になっています。

目次

  1. はじめに
  2. モデル化と数値シミュレーション
    1. 実在現象とモデル化
    2. 数値シミュレーション
  3. 簡単なシミュレーション
    1. 自動車の位置
    2. 粒子の平面運動
    3. 煙突から出る煙
  4. 拡散現象のシミュレーション
    1. 針金内の温度分布
    2. 平板内の温度分布
  5. 移流拡散現象のシミュレーション
    1. 1次元移流問題
    2. 2次元移流問題
    3. 移流拡散問題
  6. 流れのシミュレーション
    1. 流体の運動
    2. 運動の法則
    3. 流れのシミュレーション法
  7. 室内気流のシミュレーション
    1. 室内気流問題
    2. 熱を考慮した正方形領域内の流れ
    3. 室内気流のシミュレーション