
近年,都市部の過密化により構造物が地中に建設されることが多くなり,ますます土留め工法の用途は広まっている.
しかしながら,土留め工法が高度な設計検討を踏まえ,かつ高度な施工技術を駆使して施工されても,事故に対する大きなリスクは,なお内在しており,いったん事故が発生すると,その被害は甚大なものになることに注意しなくてはならない.
土留め工法は,土水圧を受ける構造物であることから,仮設構造物とはいえ,地盤条件,水圧条件を適切に設定することが設計上の鍵になると思われる.また,設計と施工との食い違いから生じる問題点も多く,設計技術者は,現場においても設計上の問題点が着実に施工に反映されているかという問題を確認する必要があると感じている.
本書は、主に以下の点に留意して土留め工法について解説を加えた.
(1)地盤定数の決定における設計上の留意点
(2)現場の施工における設計上の留意点
(3)最新の施工方法とその特徴
また,本書の中で特に設計上のポイントとなる部分については,「そこっ!がポイント」の中で,まとめている.